最初の挫折

一人暮らしも束の間

 

自分が思っていたよりも生活は大変で

親の偉大さを改めて実感した

 

そして、2019年は、自分の心の弱さを知る一年だった

 

初めて入った会社は残業続き

車中泊なんて当たり前、先輩は寝不足から高速道路で事故を起こすような状態

 

いくら残業しても残業代はなく

「建築業界はこれが当たり前」って言葉を

信じて疑わなかった

 

社会ってこんな残酷なんだって信じきってた

 

 

免許取り立てで、大きなバンを運転して福島まで出張した

 

蒸し暑い中、ナビもない車で

緑が生い茂る田んぼ道を走らせて、倉庫についた

 

6月、すでに蝉が鳴いていて、

冷房のない倉庫で晩まで作業

 

ホテルに一泊して、三年目の先輩の話を聞いた時

あぁ、早くこの会社は辞めよう

この人のようになりたくないと思った

 

七月、たった三ヶ月で初めて入った会社を辞めた

 

親には言えなかった

 

そこからアルバイト生活

一人暮らしの家に帰っても自炊する気にはなれなくて

 

あんなに意気揚々と飛び出して、自立した大人に私はなれると

思い切っていたのに

 

蓋を開ければ、ただの弱い人間だった

一人じゃ到底生きていけなかった

親に隠して、自炊も頑張っているよって嘘を吐くくらい

弱い人間だった

 

そこからしばらく浅草の家には帰らなかった

当時の恋人と、恋人の家で同棲生活が始まった